木KEYPoint(キーポイント)が建設する
非住宅木造建築物モデル。
地域工務店が手掛けてきた住宅建築のノウハウを活かし、
非住宅に「地域材」「快適さ」「高性能」といった
付加価値を“Plus”した建築モデルです。
性能
木造建築にの価値を。
キープラスは、カネコグループが
これまで住宅づくりで培ってきた
木材への理解、設計力、そして性能へのこだわりを、
非住宅木造建築という新たな領域へと
広げるための取り組みです。
非住宅
木造建築物
モデルの
新しい取組み
ネーミングの由来
キープラスは、
単なる事務所ではありません。
木造建築のこれからを
考えるための、
ひとつの答えです。
CONCEPT
キープラスが目指したのは、
目新しさや話題性だけを追いかける建築ではありません。
住宅分野で磨いてきた、
高断熱・高気密、省エネルギー、木材の使い方などを活かし、
それらをスケールアップさせ、
「木造でも、
ここまでできる。」
という事実を示すことです。
その挑戦として、私たちは恵那のランドマークとなる
建物を構想しました。
大空間を木造で成立させる構造は、単なる技術的な解決ではなく、
力の流れそのものを
美しく見せる「構造美」
として空間に表れています。
木造建築は、住宅だけのものではない。
事務所も、倉庫も、店舗も、
地域の拠点となる建物も、木でつくれる。
キープラスは、カネコグループが構築してきた技術の集大成であり、
木造建築のスタンダードを次の段階へ進める。
私たちは、未来の形を
デザインしています。
叡智が集い、
一つの形を成す。
CONTENTS
木Keyプラスの性能紹介


快適性



省エネ性能


木造建築

まかなう設計

シザーズトラスを採用し、最大約8mのスパンを木造で実現。
構造そのものが空間のデザインとなり、力学的合理性と構造美を両立しています。
木造構造
木造で
約8mスパンを
成立させる
構造設計
シザーズトラスを採用することで、
木造でありながら約8mの大空間を実現。
無理な力をかけず、
木の特性を活かした合理的な構造です。
構造そのものが
空間の表情になる
「構造美」
梁やトラスを隠さず見せることで、
力の流れがそのままデザインとして
感じられる空間になっています。
機能と美しさを両立した木造建築です。
住宅で培った断熱・気密の考え方を非住宅スケールに応用。
大空間でありながら、年間を通して安定した室内環境を実現しています。
高気密による
快適性
一年を通して
温度差の少ない
室内環境
夏の暑さ、冬の寒さを緩やかに抑え、
人が長時間過ごしても疲れにくい、
安定した快適性を保ちます。
住宅基準を超える
外皮性能を
非住宅スケールへ
住宅づくりで培った
高断熱・高気密技術を応用し、
大空間でも外気の影響を受けにくい環境を
実現しています。
冬は日射を取り込み、夏は日射を遮り、かつ、熱だまりから排熱する手法を取り入れています。自然エネルギーを味方につける、パッシブな設計です。
遮る設計
パッシブ設計とは?
パッシブ設計とは太陽の光や風など、自然の力を活かして快適性を高める設計手法です。
設備に頼る前に、
建物の形や向き、窓の配置で環境を整えます。
冬は取り込み、
夏は遮る
日射コントロール
季節ごとの太陽高度を考慮し、
必要な日射は取り込み、
不要な熱は遮る設計になっています。
自然エネルギーを
前提にした
パッシブ設計
機械設備に頼りすぎず、
建物の形や開口計画によって
環境を整える考え方を取り入れています。
パッシブ設計とは?
パッシブ設計とは太陽の光や風など、自然の力を活かして快適性を高める設計手法です。
設備に頼る前に、
建物の形や向き、窓の配置で環境を整えます。
中央の土壁や土間が、建物内部の熱を受け止め、蓄える役割を担い、室内の温度変化をやわらかく調整。冷えすぎず、暑くなりすぎない、身体への負担が少ない空間をつくっています。
による、
蓄熱効果
熱を蓄え、
ゆっくり放出する
土壁と土間
日中に受けた熱を蓄え、
時間をかけて放出することで
室温の急変を防ぎます。
身体への
負担が少ない、
穏やかな室内環境
冷暖房に頼りすぎず、自然に近い温度変化で、
人にやさしい空間をつくります。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせ、住宅並みの設備構成でオフグリッドを実現。
「設備を盛る」のではなく、建物性能でエネルギーを抑える考え方です。
設備で成立する
省エネ性能
V2Hとは?
V2H(Vehicle to Home)とは
電気自動車に蓄えた電気を、建物側で利用できる仕組みのことです。
非常時の電源確保や、電気の有効活用につながります。
V2Hとは?
V2H(Vehicle to Home)とは
電気自動車に蓄えた電気を、建物側で利用できる仕組みのことです。
非常時の電源確保や、電気の有効活用につながります。
住宅並みの設備構成で
オフグリッドを実現
太陽光発電と蓄電池を組み合わせ、
大型設備に頼らずエネルギーの自立を目指しています。
余った電気はV2Hで自動車に貯め、
移動や建物内への電気供給を行っています。
使う前に減らす、
建物性能重視の考え方
設備を増やすのではなく、
建物性能を高めることで
消費エネルギーそのものを抑えています。
無垢材をふんだんに使用し、視覚的にも、感覚的にも落ち着きのある空間に。
木の質感が、集中力や居心地の良さを生み、ウェルビーイングに寄与した設計になっています。
もたらす
心地よさ
無垢材を活かした、
落ち着きのある空間
本物の木ならではの質感や表情が、
視覚的にも心理的にも安らぎを与えます。
集中しやすく、
長く過ごせる環境
づくり
木の持つやわらかさが、
働く場・考える場としての居心地の良さを
つくり出しています。
高い断熱性能と堅牢な構造により、災害時にも人が待機できる空間としての役割を担います。太陽光発電と蓄電池、V2Hを組み合わせることで、万が一ライフラインが途絶えた場合でも、電気を自ら生み出し、使い続けることが可能です。
機能する、
木造建築
非常時でも快適性を
保ちやすい高性能外皮
高断熱・高気密により、
外部環境の変化に左右されにくい
空間を確保します。
創エネと蓄電による
エネルギーの継続性
太陽光発電、蓄電池、V2Hを活用し、
ライフライン停止時でも電力を確保できる設計です。
約80坪の大空間でありながら、キープラスの空調は家庭用エアコン3台のみ。特別な空調設備に頼らず、建物の性能と自然エネルギーを前提に設計し、年間を通して安定した室内環境を保っています。
エアコン3台で
まかなう設計
約80坪を家庭用
エアコン3台で
空調
2.8kW×2台、3.6kW×1台という一般的な構成で、
大空間の空調を成立させています。
性能・パッシブ・
創エネが
生んだ空調機能
断熱・日射制御・蓄熱が組み合わさることで、必要最小限の空調でも快適性を維持できます。
福山 弘(ふくやま ひろし )
株式会社ハフニアムアーキテクツ 代表/農学博士(東京大学)
建築・プロダクトデザインを軸に、稲山建築設計事務所(現ホルツストラ)などでのプロジェクト経験。東京大学大学院 木質構造学研究室 特任助教を経て独立。
福山氏の想い
プロジェクトのはじまり
私は普段木造の住宅以外の建物を中心とした意匠・構造両方の仕事をしています。表層的な表現よりは材料を活かした架構を作り、理に適っていて長く使われるものを作りたいと思っています。
今回のこのプロジェクトの始まりは6年前に遡ります。カネコグループが東濃ヒノキを中心として森の管理・集材供給する力と、金子建築・楽園住宅が培ってきた住宅の環境面での技術力を活かし、私の木を活かして見せる架構を作る設計とを組み合わせて新しい形の事務所を作りたいというオファーでした。20年以上前からカネコグループの先進的な取り組みを見知っており、恵那駅前のバスシェルター建築の折にも協働していたため、とてもよいプロジェクトが始まるという期待を持ったことを憶えています。
「地域の資産をつくる」
隣接する敷地には緑が多くあるという条件の中、その緑を今回の敷地にも引き継いで連続させ、まちの人が気軽に寄れるポケットパークのような場所を普段から提供していきたい。なおかつ恵那市役所の隣の町の中心地であり、災害時には連動して拠点となるような建物にしたい。そして内部環境・構造といった性能面でも、今までの事務所に期待されるものを上回って優れたものを作っていくという方向性が生まれました。これを今回のコンセプトとして「地域の資産をつくる」という言葉にしました。事務所用途だけしか見ていなかったら必ずしも必要ないほど常に安定した室内環境を電力会社に頼ることなく実現する建物は、普段から愛されるだけでなく災害時にも生きるでしょう。
建物構成のポイント
建物の構成もまちに開いた形とリンクしながら成立しています。金子建築の環境の良い住宅の作り方の一つの要素として内壁に土壁を塗ってその熱容量と潜熱・調湿効果を使うという事がありました。住宅ではそれを被覆して仕上げてしまっていますが、今回はそれを中央にそのままの形で配し、冬場は日射の熱を取得し、夏場は上窓のスクリーンと縁側内窓を閉じて冷たく保つことにしています。その大きな土壁を境に南側が、前庭と連続した明るい縁側~打合せ空間と繋がる半屋外・半公共のような内部空間とし、東濃ヒノキを活かして細かく配したトラス架構を架けることで、直射ではなく柔らかくなった光がその空間に注がれるようにしています。土壁から北側の空間は事務所スタッフの安定した執務を支えるための眩しすぎない環境と、奥に続く敷地の緑を働きながら楽しめる環境を提供しています。実はこの隣の敷地は会長のお宅なので、お客さんに見えすぎるのは困るけれど、従業員は享受してよい庭なのです。
この土壁を境にした南北のグラデーション以外にも、できるだけシンプルな操作だけで色々な場、時間による変化が楽しめる空間を作ったつもりです。外観上はできるだけシンプルな勾配屋根で雨仕舞などに無理のない形にしていますが、土壁を跨ぐように掛けてあるトラス架構は見る場所によってさまざまな奥行きに感じられるはず。北側の中2階レベルからのみ一般の人も隣接地の庭が見えるようにしたことも場の変化が劇的になったと思っています。建設中にカネコの方々がその空間変化に喜んでいたことは印象的でした。外部の仕上げにもこの地で生まれるヒノキと窯変タイルを使っています。
キープラスでは、土や木に囲まれた環境が生む、数値化しきれない感覚を大切にしました。整った部分と、あえて残した揺らぎ。座る場所や時間によって感じ方が変わる、奥行きのある空間になったと思います。


キープラスの完成は、カネコグループに
どのような影響を与えると思いますか?
近年、木造建築を取り巻く技術や制度は大きく進化しています。住宅以外でも、木造が現実的な選択肢になりました。高断熱高気密など、性能をうたうこと自体は難しくありません。本当に難しいのは、それを正確に施工できるかどうかです。その点で、カネコグループには、理想を実現する施工力がある。キープラスは、カネコグループが住宅以外の木造建築へ踏み出す大きなきっかけになるはずです。
想いがある。
だから挑戦できた。
金子の
想い
キープラスには、
人と人、技術と未来をつなぐ
拠点であってほしいという願いが
込められています。
私たちはこれまで住宅づくりを通して、
「性能の高い建物が、暮らしを変える」ことを実感してきました。
その考え方を、住宅の中だけに留めず、地域の建物や、
働く人の場にも広げていきたい。
そんな想いから、キープラスの構想は始まりました。
キープラスは、お客様との打ち合わせの場であり、
取引業者さまと学びを共有する勉強会の場でもあります。
用途をひとつに限定せず、
人が集まり、対話が生まれ、考えが深まる場所であってほしい。
単なる機能的な建物ではなく、
訪れた人が木造建築の可能性を感じ、
「この空間で話したい」「ここで考えたい」と思える建物になったと思っています。
100年残る
未来の話
キープラスが目指しているのは、
ここで示した木造建築の考え方や性能が、
やがて当たり前の考え方になっていくことです。
その流れをつくる、
次の時代のスタンダードの起点でありたいと考えています。
今はまだ、「ここまでやるのか」と思われるかもしれません。
しかし30年後に振り返ったときに、
「あの時代に、これだけの建物をつくっていたのか」と
驚かれる存在であってほしい。
木造建築が、住宅に限らず、
地域の建物や、働く人の場にも自然に選ばれる未来。
性能や環境配慮が、特別な付加価値ではなく、
最初から備わっていて当然の前提になる社会。
キープラスは、
その変化が始まる“最初の一歩”として、
これからもこの場所にあり続けます。